見習いが会社の都合で辞めたとき|特定受給資格者は6か月の加入で失業給付が出て、給付が止まる期間もありません
結論からお伝えすると、会社の倒産や解雇で辞めた人は「特定受給資格者」として扱われ、失業給付(基本手当)を受けるための加入期間が、原則の12か月ではなく6か月で足ります(雇用保険法13条2項)。自己都合のように給付が止まる期間もありません(同法33条)。ただし、30歳未満で勤続5年未満の見習いは、給付の日数そのものは自己都合と同じ90日です。
6か月で足りる、というのが最大の違い
13条1項は、離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算して12か月以上あることを求めています。13条2項は、特定受給資格者などについて、これを「1年間に6か月以上」に読み替えます。入社して半年で現場がなくなった、という見習いでも、条件に届く余地があります。

給付が止まる期間が、つかない
33条1項が、基本手当を出さない期間を置くのは、自分の責めに帰すべき重大な理由による解雇と、正当な理由のない自己都合の退職です。特定受給資格者はこれに当たらないので、待期の7日間(21条)が過ぎれば、給付が始まります。自己都合では、このあとに1か月以上3か月以内の間でハローワークの所長が決める期間が加わります。
日数は、年齢と勤続で変わる。若い見習いは増えない
自己都合の場合の日数は、22条1項で勤続10年未満なら90日です。特定受給資格者は23条1項の表になり、算定基礎期間が1年以上(30歳未満は5年以上)の人から日数が増えます。
- 30歳未満:勤続5年以上10年未満で120日、10年以上で180日。5年未満は表がなく、22条の90日のまま
- 30歳以上35歳未満:1年以上5年未満で120日
- 35歳以上45歳未満:1年以上5年未満で150日
- 45歳以上60歳未満:1年以上5年未満で180日
つまり、勤続1〜2年の30歳未満の見習いは、会社都合でも日数は90日です。差が出るのは、6か月で足りる点と、給付が止まらない点です。

どんな辞め方が、会社都合に入るのか
23条2項2号が国の省令に任せている理由は、雇用保険法施行規則36条に並んでいます。現場で起きやすいものを拾います。
- 解雇(自分の重大な落ち度によるものを除く)
- 契約のときに示された労働条件が、事実と著しく違った
- 賃金の3分の1を超える額が、支払期日までに払われなかった
- 時間外・休日労働が、3か月続けて法の限度時間を超えた/1か月で100時間以上だった
- 会社から、辞めるよう勧められた
- 会社の責任で、休業が3か月以上続いた
決めるのは会社ではなく、ハローワーク
離職票には、会社が離職理由を書く欄があります。ただ、自己都合か会社都合かを判断するのは、ハローワークです。会社が「自己都合」と書いても、本人が異議を書き、証拠を出せば、判断は変わりえます。給料明細・タイムカードの写し・退職を勧められたメールを手元に残しておいてください。基本手当を取る前に確かめたい、雇用保険に入っているかの調べ方は未経験が雇用保険に入っているか確かめるとき|届けが出ているかは、本人がハローワークに聞けますに、1年目の資金計画は見習い職人が1年目に貯めておく金額|2年目の6月から住民税が引かれ始めますに書いています。
まとめ
会社都合の離職は、6か月の加入で給付を受けられ、給付が止まる期間もありません。若い見習いは日数が増えないので、期待しすぎず、出る時期の早さで見てください。条文は2026年10月7日にe-Gov法令検索で確認しました。個別の判断は、お近くのハローワークや社会保険労務士にご確認ください。
働き方の相談をしたい方は、これから職人になりたい人向けの掲示板もご活用ください。


