一人親方が軽バンの車検の時期を確かめるとき|貨物でも2年で、満了日はカードの表に書かれていません
給油の帰り、フロントガラスの内側のシールに目が行きます。大きく「8」。8月なのはわかる。でも何日なのか、その年がいつなのかは書いていません。ダッシュボードから車検証を出しても、カードの表に満了日は見当たらない。来月は現場が3つ重なっていて、車を工場に預けられる日は限られています。
結論からお伝えすると、軽バンの車検証の有効期間は、仕事で荷物を積む車でも2年です(道路運送車両法61条1項)。一方、4ナンバーの小型の貨物車は毎年です。そしていまの車検証(ICカード型)の表には、満了日が書かれていません。日付まで確かめるには、国の「車検証閲覧アプリ」か「自動車検査証記録事項」の紙を見ます。車検は満了日の2か月前から受けても、満了日が早まりません(施行規則44条。2025年4月1日から。それまでは1か月前)。

軽バンは貨物なのに、なぜ2年なのか?
61条1項は、有効期間を次のように分けています。
- 1年:旅客を運ぶ事業用の車、貨物の運送に使う車、省令で決めた自家用車(乗車定員11人以上など)。ただし「検査対象軽自動車以外のもの」に限る
- 2年:その他の自動車
この「検査対象軽自動車以外のもの」という一句で、軽の貨物車は1年の組から外れます。つまり軽バンも軽トラも、黒ナンバーで配送をしている軽でも、条文の上では2年です。
反対に、ハイエースやキャラバンのような4ナンバーの小型貨物車は1年です。ただし、初めて車検証が出るとき(新規検査)だけは、車両総重量8トン未満の貨物車なら2年になります(61条2項1号)。新車で買った最初の車検だけ2年で、その後は毎年、という流れです。独立して1BOXを買い足すと、軽バンと同じ感覚で「次は2年後」と思い込みやすいところです。
満了日はどこに書いてあるのか
2023年1月4日以降、新規登録や継続検査をした車には電子車検証が出ています(軽は2024年1月から)。このカードの表に書かれるのは、登録番号・車台番号・型式・最大積載量などの基礎的な事項です(道路運送車両法58条2項・施行規則35条の3)。有効期間の満了する日は、ICタグにだけ記録される事項に入っています(施行規則35条の4第1号)。国土交通省の電子車検証特設サイトも、券面に有効期間が記載されないこと、二次元コードからも有効期間だけは読めないことを案内しています。
では、フロントガラスのシール(検査標章)はどうか。施行規則37条の3第2項は、シールに表示する満了の時期を「年及び月」としています。日までは出ません。
確かめる手段は3つです。
- 車検証閲覧アプリ:スマートフォン(NFC対応のiPhoneかAndroid)に入れ、券面のセキュリティコードを入力してICタグを読み取る。iPadは非対応
- 自動車検査証記録事項:交付や更新のときに窓口で渡される紙。アプリからPDFでも出せる。継続検査のときの窓口配布は2025年12月26日で終わっている(運輸支局の案内)
- 整備工場の控え:前回の車検を頼んだ工場なら、記録を持っていることが多い
アプリに車を登録しておくと、満了日の90日前・60日前・30日前と、満了日の1日後に通知が届きます(国土交通省 電子車検証特設サイト「よくあるご質問」)。
いつ受ければ損をしないのか
新しい有効期間を数え始める日は、施行規則44条が決めています。原則は「車検証を交付した日、または有効期間を記録した日」です。ただし、満了日の2か月前から満了日までに継続検査を受けたときは、満了日の翌日から数えます。
この「2か月前」は、2025年4月1日に施行された改正で広がったものです。法令データで改正前日の2025年3月31日時点の条文を開くと、1か月前(離島は2か月前)でした。
現場の段取りに直すと、こうなります。
- アプリか記録事項で、満了日を日付まで確かめる
- アプリの通知を入れておく
- 満了日の2か月前から満了日までの間で、現場の薄い日に工場を予約する
- 工場に預ける日に、代わりの足(レンタカー・相乗り)を決めておく

都合の悪いことも書いておきます
- 2か月より前に受けると、満了日が前にずれる。その場合は受けた日から数え直しになり、残っていた期間は消えます
- シールの月だけで判断すると、月末か月初かで1か月近く読み違える。日付はアプリか紙で見る
- アプリの読み取りには原本が要る。コピーやスキャンした画像からは読めません
- 1年の車は、車検の費用も工場に預ける日数も、2年の車の倍かかる。1BOXを足すときは、毎年の車検を見込みに入れる
- 満了日を過ぎた車は、距離に関係なく公道を走れません(58条1項。違反は108条の罰則の対象)。切れてしまったときの動かし方は一人親方が車検の切れた車を工場まで運ぶときにまとめています
まとめ
軽バンは、仕事で荷物を積んでいても車検証の有効期間は2年です(道路運送車両法61条1項の「検査対象軽自動車以外のもの」)。4ナンバーの小型貨物車は毎年で、新規検査のときだけ2年(同条2項1号)。電子車検証の表とフロントガラスのシールでは満了の日付までわからないので、車検証閲覧アプリか自動車検査証記録事項で確かめます。満了日の2か月前から受ければ、新しい期間は満了日の翌日から数えられます(施行規則44条・2025年4月1日施行)。条文は2026年10月12日にe-Gov法令検索で、アプリと記録事項の扱いは同日に国土交通省の電子車検証特設サイトで確認しました。手続きの細部は、運輸支局・軽自動車検査協会・整備工場にご確認ください。
(出典:道路運送車両法58・61・62・66・108条、道路運送車両法施行規則35条の3・35条の4・37条の3・44条(e-Gov法令検索の現行条文と、2025年3月31日時点の44条)/国土交通省 電子車検証特設サイト「電子車検証について」「車検証閲覧アプリ」「よくあるご質問」/国土交通省 福島運輸支局「自動車検査証記録事項の配布終了」の案内)
仕事の車のことで迷ったら、相談・雑談の掲示板もあります。軽バンと1BOXの積み方の違いは一人親方が軽バンと1BOXにどこまで積めるか、車を譲り受けたときは一人親方が事業用の車を名義変更するときをどうぞ。


