家族の介護が必要になった見習いが休むとき|介護休業は対象家族1人につき通算93日まで、会社は拒めません
結論からお伝えすると、家族の介護が必要になった見習いは、会社に申し出れば介護休業を取れます。育児・介護休業法11条は、対象家族1人につき、通算93日を限度に、3回まで分けて取れると定めています。申出があったとき、会社は拒めません(12条1項)。介護休業を申し出たこと、取ったことを理由にした解雇や不利益な取扱いも禁じられています(16条)。現場を長く空けられない仕事だからこそ、仕組みを先に知っておくと動きやすくなります。
誰の介護で、どんな状態なら取れるのか
対象になるのは、配偶者(事実上の婚姻関係を含む)、父母、子、配偶者の父母です。祖父母、兄弟姉妹、孫は、同居していなくても取れる家族として、厚生労働省令で加えられています。さらに、負傷や病気、障害のために、省令で定める期間(2週間以上)にわたって常時介護を必要とする状態であることが要ります。要介護認定を受けていなくても、状態に当たれば対象になります。
- 対象家族1人につき、通算93日まで
- 93日を、最大3回に分けて取れる
- 休業は、ずっと介護をする期間というより、仕事を続けながら介護の体制を整えるための期間
会社が「うちは前例がない」と断れるのか?
12条1項により、申出があったとき会社は拒めません。ただし、労使協定で除外されている場合があります。入社から1年に満たない人や、申出から93日以内に雇用が終わる人、週の所定労働日数が2日以下の人などです(12条2項で準用する6条1項)。有期契約の人は、介護休業を始める予定日から93日を経過する日から6か月を経過する日までに、契約が満了することが明らかでない場合に取れます(11条1項)。

申し出から休み始めるまで
- 対象家族が要介護状態にあることを、会社に伝える
- 休み始める日と終える日を決めて、書面で申し出る(11条3項)
- 申出が休み始めたい日の2週間前を切っているときは、会社が日を指定できる(12条3項)
休業は、1回の申出で始まる日と終わる日を示す形です。3回に分けるなら、その都度申し出ます。親方や担当者との話し合いで、現場の割り振りを早めに決めておくと、休む側も残る側も混乱しにくくなります。

休んでいる間の収入と、短い休みの制度
雇用保険に入っている人は、要件を満たせば介護休業給付金を受けられます。休業前の賃金のおよそ67%が目安です。見習いが雇用保険に入っているかは、本人がハローワークで確認できます。やり方は未経験が雇用保険に入っているか確かめるときの記事にまとめています。長期の休みが取れないときは、年5日(対象家族が2人以上なら10日)の介護休暇もあります(16条の5)。通院の付き添いなどに使え、一般に時間単位でも取れます。
一人親方には、この制度は使えない
介護休業は、雇われて働く人(労働者)の制度です。一人親方として請負で働く人には育児・介護休業法も雇用保険の給付も使えません。独立を考えているなら、休めない期間の収入をどう確保するかを、独立前に考えておく必要があります。
まとめ
家族の介護が必要になった見習いは、育児・介護休業法11条により、対象家族1人につき通算93日まで、3回に分けて介護休業を取れます。会社は申出を拒めず、申し出たことを理由に不利益な取扱いをすることも禁じられています。制度の細かい要件は会社の規則や労使協定で変わるので、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)や社会保険労務士に確認してください。
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