妊娠中の見習いが健診で現場を抜けるとき|会社は通う時間を確保する決まりで、頻度は4週・2週・1週に1回です
結論からお伝えすると、妊娠中の見習いが健診に通うとき、会社は通うための時間を確保しなければなりません。男女雇用機会均等法17条は、母子保健法の保健指導や健康診査を受けるために必要な時間を、会社が確保できるようにすることを求めています。頻度は、妊娠23週までは4週に1回、24週から35週までは2週に1回、36週から出産までは1週に1回です。朝の早い現場仕事では、いつ抜けるかを親方と早めに決めておくことが、現実の鍵になります。
会社に求められていること
17条は、女性労働者が保健指導または健康診査を受けるために必要な時間を、会社が確保できるようにしなければならないと定めています。回数の目安は、同法施行規則2条の5が妊娠週数ごとに決めています。
- 妊娠23週まで:4週間以内ごとに1回
- 妊娠24週から35週まで:2週間以内ごとに1回
- 妊娠36週から出産まで:1週間以内ごとに1回
ただし、医師または助産師がこれと異なる指示をしたときは、その指示どおりに時間を確保します。出産後1年以内の人は、医師または助産師が保健指導や健康診査を受けることを指示したときに、その指示どおりに確保します。

健診のあと、現場の仕事はどうなるのか?
18条は、健診や保健指導に基づく指導事項を守れるように、会社が勤務時間の変更、勤務の軽減などの必要な措置をとることを求めています。たとえば、医師から重い物を持つ作業や高い所での作業を控えるよう指導されたときに、担当の現場や作業を替えてもらう話し合いの根拠になります。どの作業が危ないかは、医師の指導と本人の体調で決まります。条文は個別の作業を挙げていないので、まず指導の内容を会社に伝えることから始まります。
頼んだことを理由に、不利にされないか
9条3項は、妊娠したことなどを理由にした解雇や不利益な取扱いを禁じています。施行規則2条の2は、その「理由」に、17条・18条1項の措置を求めたことや、その措置を受けたことが含まれると定めています。つまり、「健診で抜けたいと頼んだから」「作業の軽減を頼んだから」という理由での降格や雇止めは、禁じられた取扱いになります。

給料は出るのか
17条は「時間を確保する」ことを定めていて、その時間の賃金を会社が払うかどうかは書いていません。有給か無給かは、就業規則や雇用契約で決まります。就業規則の確かめ方は、見習いが就業規則を見せてもらうとき|契約の中身になるのは、周知された規則ですにまとめています。年次有給休暇を健診に使うこともできます。見習いの有給休暇は入社6か月で10日|休む日を決めるのは働く側ですも合わせてご覧ください。
2026年10月1日から条文の番号が変わった
均等法は2026年10月1日に改正され、条文の番号が変わりました。これまで12条だった妊娠中・出産後の健康管理の時間確保は17条に、13条だった指導事項を守るための措置は18条になっています。2026年9月30日までに書かれた解説や会社の規則に「12条」「13条」とあれば、現在の17条・18条のことです。
一人親方には使えない
17条は会社が「雇用する女性労働者」に向けた条文です。請負で働く一人親方には適用されません。独立後に妊娠したときの収入や仕事の組み方は、元請との契約や、加入している保険の内容で確かめる必要があります。
まとめ
妊娠中の見習いが健診に通うとき、会社は均等法17条により、通うための時間を確保しなければなりません。頻度は4週・2週・1週に1回が基本で、医師・助産師の指示があればそちらが優先です。健診後の指導事項を守るための勤務の変更や軽減も、18条で会社に求められています。個別のケースは、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)や社会保険労務士にご確認ください。
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