見習いが病気で現場を休むとき|傷病手当金は4日目から出て、直近12か月の標準報酬月額の3分の2が通算1年6か月まで続きます
結論からお伝えすると、会社の健康保険に入っている見習いが、病気やケガで仕事を休めば、傷病手当金が出る場合があります。働けなくなった日から数えて3日を過ぎた日、つまり4日目から、働けなかった期間について出ます(健康保険法99条1項)。支給の期間は、はじめて支給された日から通算して1年6か月です(同条4項)。ただし、仕事中や通勤中のケガは労災の側の話で、国民健康保険には、この仕組みが法律上の義務としてはありません。
4日目から出る。最初の3日は待期になる
健康保険法99条1項は、被保険者が療養のため労務に服することができないときは、その労務に服することができなくなった日から起算して3日を経過した日から、労務に服することができない期間、傷病手当金を支給すると定めています。協会けんぽの案内では、この最初の3日を「待期」と呼び、連続した3日間が必要です。待期には、有給休暇や公休日も数えます。
休んだ日が2日連続したあと、3日目に仕事をしてしまうと、待期は成立しません。現場の人は、治りきらない体で1日だけ出てしまいがちなので、注意が要る点です。

金額は、日給ではなく標準報酬月額から決まる
額は、支給を始める日以前の直近12か月の標準報酬月額を平均した額の30分の1の、3分の2です(99条2項)。標準報酬月額は、給料の額を区切って決めた、社会保険料を計算するための額です。
協会けんぽの案内にある例では、標準報酬月額の平均が17万円のとき、30分の1が約5,670円で、その3分の2の3,780円が1日あたりの額です。月に換算すると、おおよそ11万円強になります。現場の日給で稼いでいた人には、減ったと感じる額かもしれません。
給料が出ている日は、出ない。差額は出る
108条1項は、報酬の全部または一部を受けることができる期間は、傷病手当金を支給しないと定めています。ただし、受けることができる報酬の額が傷病手当金の額より少ないときは、その差額が出ます。
- 休んだ日に有給休暇で給料が出ている日は、出ない
- 給料が傷病手当金の日額より少ない日は、差額が出る
- 業務上のケガや通勤中のケガは、労災保険の側の話になる
会社を辞めたあとも、続けて受けられるのか?
104条は、辞めた日の前日まで引き続き1年以上、被保険者だった人が、辞めたときに傷病手当金を受けているなら、辞めたあとも引き続き受けられると定めています。協会けんぽは、受けられる状態にあった人も対象と案内しています。いったん働ける状態になったあとに、また働けなくなっても支給されないとも案内しています。
国民健康保険の人は、同じようには出ない
社会保険に入っていない見習いは、国民健康保険のことが多く、国保の傷病手当金は、市町村や組合が条例や規約で行うことができる任意の給付です(国民健康保険法58条2項)。ここは一人親方がケガで休むときの備え|労災の休業補償は4日目からで、最初の3日は誰も払いませんに書いています。

申請するときに何をするのか?
- 申請書の医師が書く欄に、働けなかった期間の意見を書いてもらう
- 申請書の会社が書く欄に、休んだ期間の給与の有無を書いてもらう
- 協会けんぽの支部に、傷病手当金支給申請書を出す
請求できるのは、権利を行使できる時から2年です(193条)。申請に必要な書類は加入先で変わるので、会社の担当者か、協会けんぽの支部に確かめてください。
まとめ
会社の健康保険なら、4日目から、直近12か月の標準報酬月額の平均の30分の1の、3分の2が、通算1年6か月まで出ます。出ない場合もあるので、休むと決めた日に、会社へ「傷病手当金の申請をしたい」と伝えるのが近道です。条文と案内は2026年10月6日に確認しました。個別のケースは、協会けんぽの支部や社会保険労務士にご確認ください。
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