未経験からどの職種を選ぶか|内装・電気・設備の違いと決め方

結論からお伝えすると、未経験でどの職種を選ぶかは「資格がいるか」「体の使い方」「独立までの距離」の3点で比べると決まります。内装は入りやすく独立までが早い、電気は資格が前提になる代わりに仕事が途切れにくい、設備は覚える範囲が広いぶん長く呼ばれ続けます。日給の高さだけで選ぶと、3年目で行き止まりになります。

内装・電気・設備は、そもそも何が違うのか

ひとくちに職人といっても、1日の中身がまったく違います。

  • 内装(クロス・床・軽鉄ボード)…部屋を仕上げる仕事。1人で1部屋を任される場面が早く来ます。工程の最後に入るため、前工程の遅れをかぶりやすいのが弱点です
  • 電気…配線、器具付け、盤の結線。躯体の段階と仕上げの段階で、同じ現場に2回入る形が多い。図面を読む時間が長い仕事です
  • 設備(給排水・空調・ガス)…配管と機器の据付。水漏れやガス漏れを起こせない緊張感があり、そのぶん修繕の呼び出しが多く入ります
未経験が内装・電気・設備を比べるときの6つの見方(仕事の中身・資格の要否・入りやすさ・体への負担・独立までの距離・仕事の波)をまとめた図

未経験で入りやすいのはどれか

入口の広さで言えば、内装がいちばん入りやすいです。無資格でも現場に立てて、養生・掃除・材料運びから始められるため、求人の数も多い。手元の作業に慣れるまで半年、1人で1部屋を任されるまで1〜2年が目安です。

電気は逆で、資格がないとできない作業があるため、入社後すぐに第二種電気工事士を取らせる会社が多いです。学科と技能の2段階で、試験は年2回(上期・下期)実施されています。設備は無資格でも助手として入れますが、扱う機器や継手の種類が多く、覚える量は3職種でいちばん多いと感じる人が少なくありません。

道具の初期費用にも差があります。内装は数万円台から始められますが、電気と設備は測定器や機械が加わるため、そろえるほど負担が重くなります。会社が貸してくれる範囲は入る前に必ず確認してください。何から買うかは見習いのうちに揃える道具にまとめています。

体力に自信がない場合、どれを選べばよいのか?

正直に言えば「楽な職種」はありません。ただしきつさの種類が違います。内装は上向き作業と反復動作で首・肩・膝に来ます。電気は脚立の上下と天井内での作業が多く、狭い姿勢を保つのがきつい。設備は配管や機器の運搬で腰に来ます。体格や過去のケガに合わせて、どのきつさなら10年続けられるかで選ぶほうが現実的です。

資格はどれくらい必要か

一般的には、電気工事には法律で資格者しかできない作業が定められており、給水装置やガスの工事も、資格や事業者としての登録が前提になる場面があります。内装は資格が必須ではなく、技能検定(内装仕上げ施工)は単価や信用の裏付けとして後から取る位置づけです。

ただし扱いは工事の内容と地域で変わります。必ず都道府県の担当窓口や業界団体で最新の要件を確認してください。あわせて、求人票にある「資格取得支援」の中身(受験料と講習費を会社が出すか、勤務時間中に講習へ行けるか)は面接で聞いておくと後で差が出ます。

独立までの距離で考えると、選び方が変わる

手間請けで独立する人が多いのは内装です。道具が軽く、1人で完結する工程があるため、3〜5年で独立する人が珍しくありません。単価は工事の種類で幅がありますが、クロスの平米単価はおおむね500円が下限として語られる水準で、応援(1日単位で手伝いに入る形)は1日25,000円程度が標準です。

電気と設備は、1人では完結しにくい工事や、資格・登録が必要な工事があるため、独立までに時間がかかります。その代わり修繕と改修の呼び出しが途切れにくいので、独立後の仕事の波は小さくなりやすい。金額の比較は未経験から職人になったら年収はいくらかも参考にしてください。

職種を決めるまでの順番。1日の作業を見学、資格の支援体制を聞く、独立した先輩がいるか聞く、体への負担を確認、募集条件と単価の幅を見比べる、の5段階を示した図

迷ったときの決め方

  1. 1日の作業を見学させてもらう(3職種とも、見学の依頼は普通のことです)
  2. 資格の支援体制を聞く(費用と時間の両方)
  3. 独立した先輩が社内にいるか聞く
  4. 体のどこに負担が来るかを確認する
  5. そのうえで募集条件と単価の幅を見比べる

この順番で見ていくと、日給の数千円差より、続けられるかどうかで判断できるようになります。向き不向きの材料は職人に向いている人・続かない人の違いにも書いています。

どの職種にするか迷っている段階の相談は、掲示板の職人になりたいで受け付けています。実際に働いている人に、現場の中身を直接聞いてみてください。使い方ははじめての方へをご覧ください。

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