未経験から職人になったら年収はいくらか|内装・電気・設備の実際
結論からお伝えすると、未経験で職人になった1年目の年収はおおよそ200万〜290万円、3〜5年で一人前と見られるようになると320万〜450万円あたりが現実的な線です。独立すれば売上が600万円を超えることもありますが、そこから材料費・車両費・保険・税金が出ていくため、手元に残るのは売上の6〜7割程度が目安になります。金額は地域・会社・受注量で大きく変わります。数字そのものより「何で決まるのか」を押さえてください。

未経験1年目の年収はどれくらいか
職人の給与は日給月給が主流です。日給に稼働日数を掛けたものが月収になるので、雨や現場待ちで作業が止まった月は下がります。
- 見習い(1年目):日給8,000〜11,000円。月20〜22日稼働で月16万〜24万円
- 2〜3年目:日給11,000〜14,000円。任される範囲が広がる時期
- 一人前(3〜5年目):日給13,000〜18,000円。年収320万〜450万円
- 職長・親方クラス:日給18,000〜25,000円+段取りの手間賃
求人票の「月給25万円〜」は、22日フル稼働した場合の満額を書いていることが少なくありません。実際に残る額を知るには、面接で日給・想定稼働日数・社会保険の加入有無の3点を必ず確認してください。社会保険がない場合は国民健康保険と国民年金を自分で払うことになり、同じ日給でも手元に残る額が月2万〜3万円ほど変わります。
職種で収入はどう違うのか
内装(クロス・床)
自分の道具が10万〜30万円程度で揃うため、独立までの初期費用が最も軽い職種です。単価は施工面積で決まるので、貼れる量が増えればそのまま収入に反映されます。賃貸の原状回復は退去のたびに発生するため、年間の仕事量が読みやすいのも特徴です。1年目の中身は未経験から内装職人になるには|最初の1年で身につくことにまとめています。
電気
第二種電気工事士が入口の資格です。資格を持って入ると1年目から日給が1,000〜2,000円高く設定されることがあり、未経験でも差がつきやすい職種です。
設備(給排水)
水漏れなどの緊急対応は単価が高く、単発でも数万円になります。一方で水道工事は自治体の指定工事店の登録が絡むため、独立して単独で受けられる範囲には制限があります。
大工
一人前になるまで5年以上かかることが多い代わりに、単価の上限は高く、リフォーム全体を任される立場になりやすい職種です。
3年目以降、収入が伸びる人と伸びない人の差はどこか
日給が上がるかどうかは、腕そのものよりも「任せて手間がかからないか」で決まります。実際に差が出るのは次の点です。
- 段取りができる:材料を自分で拾い出し、当日の朝に足りないと言わない
- 手直しが少ない:手直しは基本的に無償対応になり、その日の日給が消える
- 元請けが2社以上ある:1社に依存すると、相手の受注が減った月にそのまま収入が落ちる
- 見積が書ける:金額の話ができる職人は、下請けから直取引へ移りやすい
- 片付けと養生が丁寧:発注側が次も呼ぶ理由は、仕上がりと同じくらいここにある
逆に、言われた作業だけを10年続けた場合、日給は14,000円前後で止まりやすいのが現実です。
独立すると手取りはどう変わるか
一人親方になると、売上はそのまま収入になりません。売上から出ていくものを具体的に挙げます。
- 材料費・消耗品(受け方によって売上の10〜25%)
- 車両費・ガソリン・駐車場(月3万〜6万円)
- 工具の買い替えと修理(年10万〜30万円)
- 国民健康保険・国民年金(所得により変動。目安は月5万〜7万円)
- 労災保険の特別加入や損害保険の掛金
売上700万円でも、経費と社会保険料を引いた後の手取りは450万〜550万円程度に落ち着くことが多いです。加えて、仕事が途切れた月の収入はゼロになります。独立を考えるなら、3か月分の生活費を先に用意しておくことを強くおすすめします。
なお、開業届・確定申告・インボイス制度・労災保険の特別加入は、一般的な扱いを書いていても個々の状況で結論が変わります。必ず税務署・労働基準監督署・加入予定の一人親方団体に確認してください。

まとめ:最初に確認する3つの数字
- 日給:月給表示ではなく日給で聞く
- 年間の稼働日数:230日か250日かで年収が30万円以上変わる
- 経費率:独立後は売上ではなく、経費を引いた後の額で判断する
この3つを押さえておけば、求人票や単価の話に振り回されずに判断できます。職人としての進み方はハンターズガイドで、仕事や応援の募集は職人ハンターの掲示板でご確認いただけます。


