未経験から内装職人になるには|最初の1年で身につくこと
結論からお伝えすると、内装職人は未経験からでも始められます。ただし最初の1年は「稼ぐ年」ではなく「体を作って手を覚える年」です。ここを勘違いすると続きません。
この記事では、未経験で内装の世界に入った人が1年目に何をやるのか、収入はどのくらいか、どんな道具を最初に買うのかを、実務ベースで書きます。
内装職人とはどこまでの範囲を指すのか
「内装」とひとことで言っても、実際は職種が分かれています。求人を見るときは、まずここを確認してください。
- クロス(壁紙):壁と天井に壁紙を貼る。内装のなかで一番人数が多い
- 床(CF・フロアタイル・カーペット):クッションフロアやフロアタイルを貼る
- 軽鉄・ボード(LGS・石膏ボード):間仕切りの下地を組み、ボードを張る
- 塗装:壁・天井・建具を塗る
- 建具・家具:ドアや収納の取り付け
未経験で入りやすいのはクロスと床です。工具が比較的少なく、現場数が多いためです。軽鉄・ボードは体力がいりますが、単価が安定しやすい面があります。

1年目は何をやるのか
正直に書きます。最初の数か月は、貼らせてもらえません。
最初の3か月:段取りと片付け
- 材料を現場に上げる(クロスのロールは1本あたり数キロあります)
- 養生(床や建具を汚さないようにシートやテープで保護する)
- 下地処理の手伝い(パテを渡す、削る)
- ゴミの分別と搬出
- 道具の掃除。とくにハケやローラー、カッターの刃の交換
地味です。でもここで「現場がどう動くか」を覚えます。段取りができない職人は、腕が良くても呼ばれません。
4〜6か月:下地とパテ
クロスの仕上がりは8割が下地で決まります。パテ(凹凸を埋める作業)を任されるようになったら、一歩進んだ証拠です。
ここで手を抜くと、貼った後に段差や継ぎ目が浮いて出ます。やり直しは全部自分に返ってきます。
7〜12か月:貼らせてもらえるようになる
- まずは目立たない場所(クローゼットの中、天井の端)から
- 次に居室の壁1面
- 入り隅・出隅(部屋の角)、窓まわり、コンセントの穴あけ
1年経って「空室1部屋を1人で仕上げられる」なら、順調です。
収入はどのくらいになるのか
ここは煽らずに書きます。地域と雇用形態で大きく変わるため、幅で示します。
- 1年目(社員・見習い):月給18〜25万円程度が一般的な範囲です
- 3〜5年目(一人で任される):月給25〜35万円程度
- 独立後(一人親方):売上は増えますが、道具・車・保険・税金が自己負担になります
「職人は稼げる」という話も「職人は儲からない」という話も、どちらも一面です。1年目の給料だけ見て判断しないでください。技術が付くまでは上がりません。逆に、付いてからは単価交渉ができます。
人手が足りないときの応援の探し方は急に人手が足りないとき、応援職人を最短で見つける方法でも扱っています。
最初に買う道具は何か
会社に入る場合、大きい道具は貸してもらえることが多いです。自分で買うのは手道具からで十分です。
- カッター(替刃式)と替刃:刃はケチらない。切れない刃は仕上がりを壊します
- 地ベラ・撫でバケ・ローラー:クロスの基本3点
- メジャー(スケール)、金尺
- 安全靴、膝当て:膝は消耗します。早めに使ってください
- 腰道具(釘袋):最初は安いもので構いません
初期費用は2〜5万円程度から始められます。高い工具を最初にそろえる必要はありません。使う道具が分かってから買うほうが無駄が出ません。
1年目にきついのはどこか
続かない人が辞めるのは、たいてい技術ではなく次の3つです。
- 体:腰と膝。特に床職は膝、クロスは肩と首に来ます
- 時間:現場は朝が早い。8時集合なら6時台に出ることもあります
- 人:職人の世界は言葉が短い。怒られ方に慣れるまでがきついです
3つ目は、はっきり言えば親方との相性です。教え方が合わないと感じたら、我慢し続けるより現場を変える選択もあります。1年目で辞めても、経験はゼロにはなりません。
資格は取ったほうがいいのか
内装の仕事に、始めるための必須資格はありません。ただし持っていると仕事の幅が広がるものがあります。
- 足場の組立て等特別教育、高所作業車:現場によって求められます
- 玉掛け・小型移動式クレーン:材料の搬入で使う現場があります
- 技能検定(表装・内装仕上げ施工):一定の実務経験が必要です
一般的には、1年目は資格より手を動かす回数を優先したほうが伸びます。資格は2〜3年目から考えて間に合います。
なお、建設業許可や社会保険・インボイスなどの手続きは要件が細かく、年度によって変わります。都道府県の窓口や税務署、専門家に確認してください。

まとめ
- 内装職人は未経験から始められる。入りやすいのはクロスと床
- 1年目は段取り → 下地・パテ → 貼りの順で任される
- 収入は1年目で月18〜25万円程度が一般的な範囲。上がるのは技術が付いてから
- 道具は手道具から2〜5万円程度で始められる
- きついのは体・時間・人。合わなければ現場を変える選択もある
- 資格より、1年目は手を動かす回数
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