未経験で内装の会社を選ぶときの3点|誰が教えるか・自社施工か・社会保険
結論からお伝えすると、未経験で内装の会社を選ぶときに見るべきは日給の額ではなく、①誰が教えてくれるのか ②自社で施工しているか ③社会保険に入れるかの3点です。この3つが揃っていれば、1年後に「一人で任される仕事」が手元に残ります。逆に日給が高くても3点が欠けていると、3年いても手元(補助)から抜けられないことがあります。

なぜ日給の高さで選ぶと失敗するのか
未経験の内装職人だと、地域や職種にもよりますが日給8,000〜12,000円あたりから始まる求人が多く、そこに15,000円が並んでいれば当然そちらに目が行きます。ただ、日給が高い会社にはたいてい理由があります。
- 教える時間を持っていない:常用で人を出すのが中心だと、現場では即戦力扱いになり、手順を説明してもらえないまま一日が終わる
- 月の稼働日数が読めない:日給制は雨天中止・現場待ちでそのまま収入が減る。日給×22日は保証されていない
- 雇用ではない場合がある:外注扱いだと単価が高く見えても、そこから国保・年金・道具代・車の維持費を自分で払う
最初の1〜2年は、月の手取りより「一人でできる作業がいくつ増えたか」で会社を測ったほうが、結果的に収入は伸びます。
①誰が教えてくれるのか
「先輩について覚えて」としか言われない会社は、教える人が固定されていません。日によってつく人が変わると、やり方が人ごとに違い、覚え直しが増えます。
面接では、遠慮せずここまで聞いてください。
- 自分の指導役になるのは誰か(名前と経験年数まで)
- その人と毎日同じ現場に入るのか、日によってバラバラか
- 3か月目・半年・1年で、どこまでやらせてもらえるのか
ひとつ目安があります。荷揚げ・掃除・養生といった手元だけの期間が半年を超える会社は、教える気があるか一度疑ったほうがいい。内装であれば3か月目にはボードの切り出しやパテなど、自分の道具を持って手を動かす場面が出てくるのが普通です。
職人が5人以下の小さい会社なら、社長が現場に出ているかを見てください。社長が現場にいる会社は、教える人が最初から決まっているのと同じです。
②自社施工か、手配だけか
ここは求人票から読み取れません。同じ「内装工事」でも中身が違います。
- 自社施工:自社の職人が現場で手を動かす。技術が身につく
- 手配(外注中心):協力会社に発注し、自社は現場管理・段取りが中心
手配中心の会社に未経験で入ると、覚えるのは施工技術ではなく段取り・発注・写真と書類になります。将来的に現場監督や工事管理へ進みたいなら、これはむしろ近道です。ただ「職人として手に職をつけたい」のであれば、入る会社を間違えたことになります。
確認の仕方はシンプルです。「御社の職人さんは何人いますか」「自社でやる工事と外注に出す工事は、だいたいどのくらいの割合ですか」。この2問で、たいていの会社は実態を話してくれます。

③社会保険と、雇用の形はどうなっているか
3点のうち、後から効いてくるのがここです。建設業では社会保険の加入状況が確認され、未加入だと入場できない現場が出てきています。元請けによって運用は違いますが、保険未加入を理由に仕事が減る場面は実際にあります。
もうひとつ気をつけたいのが、未経験なのに「一人親方(業務委託)」として契約させる会社です。手取りが多く見えますが、雇用保険も有給もなく、現場でケガをしたときの補償が薄くなります。技術も人脈もこれからという段階で背負う形ではありません。
面接では次を確認してください。
- 雇用契約か、業務委託(外注)か
- 健康保険・厚生年金・雇用保険・労災に、いつから入れるのか
- 日給制か月給制か、雨天中止の日の扱いはどうなるか
なお、一般的には従業員を雇用する会社は社会保険の適用対象になりますが、事業所の規模や形態によって扱いが変わります。ご自身のケースで判断に迷う場合は、年金事務所や労働基準監督署など公的機関にご確認ください。
面接で何を聞けばいいのか?
まとめると、聞くことは7つです。メモに書いて持っていって構いません。
- 指導役は誰で、何年目の方ですか
- 3か月・半年・1年で、どこまでやらせてもらえますか
- 職人は何人で、自社施工と外注の割合はどのくらいですか
- 雇用契約ですか、業務委託ですか
- 社会保険はいつから入れますか
- 道具はどこまで会社が用意しますか(自前なら初期でいくらかかるか)
- 現場は主にどのエリアで、集合は会社ですか直行ですか
7つ目は見落とされがちですが、会社集合か直行直帰かで拘束時間が毎日1〜2時間変わります。日給が同じなら、実質の時給がまるで違ってきます。
そして、これらを聞いて嫌な顔をされたら、それ自体が答えです。入る前に答えを濁す会社は、入った後も同じ対応になります。
入ってから合わないと分かったときは
正直に書くと、未経験で入って1年未満で辞める人は珍しくありません。合わない会社に3年しがみつくより、早く動いたほうがいい場面はあります。ただし、この業界は思っている以上に狭い。同じエリアで続けるなら、辞め方は必ず現場に穴を開けない形で。前の親方と現場で顔を合わせることは普通にあります。
まとめ
内装の会社選びは、誰が教えるか・自社施工か・社会保険の3点で見てください。日給は入口の数字にすぎません。3点が揃った会社で1年過ごせば、その次はどこへ行っても通用します。
1年目に何をやるのかは未経験から内装職人になるにはにまとめています。仕事の探し方はハンターズガイド、応援や協力先探しは職人掲示板をご利用ください。


