一人親方が使える補助金・助成金

結論からお伝えすると、一人親方が補助金や助成金を探すときに先に知っておくべきことは3つです。①多くは先に自分で払ってから受け取る仕組み、②従業員がいないと使えない制度が相当ある、③公募の期間が決まっている。この3つを知らずに探し始めると、時間だけを使って何も取れません。

制度名と金額は年度で入れ替わります。この記事では特定の制度名と金額を挙げて断定することはしません。探し方と、対象外になる典型を整理します。実際の募集内容は中小企業庁の案内、ミラサポの情報サイト、地元の商工会議所で確認してください。

補助金と助成金は別のもの

ひとまとめに語られますが、性格が違います。補助金は、やりたいことを申請して審査を通った人が受け取る形です。予算に上限があるため、申請しても通らないことがあります。助成金は、条件を満たしていれば受け取れる形のものが多く、その多くが雇用に関わる制度です。

ここが一人親方にとって重要な点です。雇用に関わる助成金は、従業員を雇っていることが前提になっているものが多くあります。一人でやっている間は、そもそも入口に立てない制度が並んでいる、というのが実情です。

先に、よくある失敗から

  • 交付が決まる前に機械を発注してしまい、対象外になった。順番が逆だと通らない制度が多い
  • 受け取れる前提で資金を組んでいた。実際は先に全額を払い、受け取りは数か月後だった
  • 従業員向けの助成金を調べ込んだが、雇用保険に入っている従業員がいないため最初から対象外だった
  • 公募の締切に気づいたのが5日前で、必要な書類がそろわなかった
  • 申請書に自分の仕事の説明を書けず、途中でやめた

1つ目は最も多く、最も痛い失敗です。ここでひっくり返しておきます。補助金は「もらえるお金」ではありません。先に自分の口座から出す前提の制度です。手元に資金がない状態で当てにするものではない、と考えたほうが正確です。

どの方向の制度があるのか

方向使い道の例一人親方が使える見込み
設備や機械への投資を支える制度機械の導入、作業効率を上げる設備個人事業でも対象になるものがある
販路や見せ方を広げる制度ホームページ、名刺、車の表示、写真の撮影小規模な事業者向けの枠があり、比較的近い
業務のやり方を変える道具の導入を支える制度見積や請求を管理する仕組み、現場の記録の道具対象の道具が指定されている場合がある
人を育てる制度資格の取得、技能の講習従業員がいることが条件のものが多い
人を雇うことを支える制度採用、定着、待遇の改善一人でやっている間は対象外になりやすい
自治体が独自にやっている制度資格取得の費用の一部、車両や機材市区町村ごとに違う。狙い目になることがある

一人親方にとって現実的なのは、上から2番目と3番目、そして最後の自治体独自のものです。特に自治体の制度は競争相手が少なく、金額は小さくても通りやすい傾向があります。市区町村のホームページか商工会議所で聞くのが早道です。

申請は自分でできるのか?

できます。ただし、書くのに一番苦労するのは「これから何をしたいか」の部分です。現場の腕とは別の作業なので、慣れないうちは時間がかかります。

ここで使える窓口があります。商工会議所や商工会は、会員向けに申請の相談を受けています。よろず支援拠点という無料の相談窓口も各都道府県にあります。有料で代行する事業者もいますが、報酬の取り方は事前に確認してください。着手金と成功報酬の両方を求める形もあります。

流れはおおむね5段階です。募集を見つける、要件を確認する、申請する、交付の決定を待つ、実行して報告する。最後の報告まで終わらないと受け取れません。ここまでの手間を、受け取れる額と見比べて判断してください。

探すときの3つの入口

1つ目は国の制度をまとめて見られる情報サイトです。中小企業庁の案内やミラサポの情報サイトから探せます。2つ目は都道府県と市区町村のホームページです。3つ目は商工会議所や商工会で、地元の制度と締切をまとめて教えてもらえます。この3か所を年に2回ほど見る習慣にしておくと、締切前に気づけるようになります。

まとめ

先に払う、期間がある、従業員の有無で対象が変わる。この3点を押さえたうえで探してください。制度名と金額は年度で変わるため、必ず中小企業庁の案内、ミラサポの情報サイト、地元の商工会議所で最新のものを確認してください。

人手の確保に補助を当てにできないときの実務的な手は急に人手が足りないとき、応援職人を最短で見つける方法にまとめています。

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