応援を頼むときの伝え方と単価の決め方

結論からお伝えすると、応援を頼むときに先に決めておくのは①作業範囲、②終わる時間、③金額と支払日の3点です。この3つを声だけで済ませると、その日は回っても次から来てもらえなくなります。文字にして送るのは、頼む側を守るためでもあります。

急に人が足りない日ほど、伝える内容が雑になります。ここが応援の一番の落とし穴です。

先に、口約束で揉めた例

金額でもめる話より、範囲でもめる話のほうが多いです。

  • 「クロスの応援」で呼んだが、来た側は張るだけの想定だった。剥がしと下地のパテが残っていて、その日は張り終わらなかった
  • 17時で終わる想定を伝えていなかった。19時までかかり、残業分の話がその場で始まって気まずくなった
  • 交通費を含むかどうかを決めていなかった。片道60kmの現場で、後から高速代を請求されて金額が合わなくなった
  • 材料と機材をこちらが用意する前提だったが伝えておらず、来た側が一式積んできて時間をかけさせた
  • 支払日を言っていなかったため、翌月末になると分かった時点で信用を落とした

応援でいちばん高くつくのは、単価を渋った日ではなく、範囲を決めずに呼んだ日です。1日分の日当より、工程が1日遅れる損害のほうが大きくなります。

依頼のときに送る6項目

項目書き方の例
日付と時間8時現場入り、17時上がり予定。延びる可能性がある場合はその旨も書く
場所と駐車住所、最寄り、駐車できるか、コインパーキングなら実費精算かどうか
作業範囲「2階洋室2部屋のクロス張り。剥がしとパテは終わっている」まで具体的に
用意するもの材料はこちら、脚立と工具は持参、糊付機はこちらにある、など
金額1日いくら。交通費込みか別か。早出・残業の扱い
支払日当日現金、月末締め翌月払いなど。締め日も書く

この6項目を毎回同じ順番で書くようにしておくと、次からは前回の文をなぞるだけで済みます。テンプレートを1つ作って端末に保存しておけば、急な依頼でも抜けません。抜けやすいのは駐車と支払日の2つです。

6項目をひとつのメッセージにまとめて送れば1分で済みます。作業範囲を数量で書くのがコツです。「2部屋」ではなく「2部屋、天井込みで約60㎡」と書けば、来る側が1日で終わるかどうかを判断できます。

単価はどう決めるのか

応援の金額には、大きく3つの決め方があります。どれを使うかを先に合わせておかないと、後から食い違います。

決め方中身向いている場面
常用(日当)1日いくらで、内容は現場の指示に従う作業量が読めない日、雑務が混ざる日
手間請け㎡や1室あたりの単価で、量に応じて支払う数量がはっきり出ている工事
時間精算基本8時間で、超過分を時間単位で足す残業が読めない日、半日で終わる可能性がある日

金額の水準は地域・職種・時期・工事内容によって大きく変わります。内装系の応援日当で1日1万8千円から2万5千円程度という幅がよく聞かれますが、繁忙期や遠方、特殊な工事では上に振れます。他の地域の数字をそのまま自分の現場に当てるのは避けたほうがよいところです。

安く抑えることを目的にすると、翌月からその人が来なくなります。応援は1回の取引ではなく、次に電話できる相手を残す作業だと考えたほうが結果的に安くなります。人の探し方は急に人手が足りないとき、応援職人を最短で見つける方法にまとめてあります。

半日で終わったら、どう払うのか?

ここが一番聞かれるところです。一般的な扱いとしては、次のどれかを事前に決めておく形になります。

  • 1日分として払う。呼んだ側の都合で早く終わった場合はこの扱いが多い
  • 半日分(日当の6〜7割程度)にする。あらかじめ「半日で終わる可能性がある」と伝えている場合
  • 別の作業を足して1日にする。片付けや翌日の段取りに回してもらう

どれを選んでも構いませんが、当日に決めるのは避けてください。相手は1日分の予定を空けて来ています。なお、支払いの条件や書面の効力については個別の事情によって判断が変わります。金額が大きい、条件があいまいなまま進んでしまったといった場合は、弁護士や建設業の相談窓口に確認してください。

まとめ

あらためて整理します。範囲を数量で書く。終わる時間を書く。金額と支払日を書く。この3つを1分のメッセージにするだけで、応援の揉めごとはほとんど起きません。急いでいる日ほど、送ってから呼ぶ順番を崩さないことです。呼んでから決めると、その日は回っても次につながりません。

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